これまでは個人単位での戦略を見てきたが、この章ではチーム単位で連キルを取るための戦略について見ていく。
そもそも、戦術的な行動というのは以下に大別される(軍隊の動き方 : 戦史の探求)
・正面攻撃
・突破
・包囲
・迂回攻撃
・浸透
詳しくは解説しないが、スプラに置き換えると
正面攻撃:エリア付近等正面で戦うこと
突破:敵を倒して穴を開けることでその地点から敵陣になだれこむこと
包囲:側面や背面から敵を囲むこと
迂回攻撃:敵の防衛拠点を退かすために裏取りやサイド展開すること
浸透:潜伏イカニンスニーキング等により敵にバレないように敵のラインを超え、重要な地点を叩くこと
包囲と迂回攻撃の違いは、包囲は「その場所にいる敵に対し」、迂回攻撃は「敵をその場所から移動させる」ためと分けられている。
浸透はその隠密性に重きが置かれる(キルを狙うための裏取りや潜伏)。
なんのこっちゃと思われるかも知れないが、以降「包囲の重要性」「突破という概念の導入」という観点から話すため、前置きとして。
まず「包囲の重要性」について。
スプラトゥーンというゲームが無限に復活出来るゲームシステムなのに加え、スプラ3のガチエリアはエナスタやゾンビ、ステジャン等でその復帰を早めているため、消耗戦で相手を崩し切るということは難しい。
第一章でリスキルの重要性を説いたように、リスキルをするためにまずワイプアウトを取ることは重要である。
その為にチーム単位での戦術を考える必要があり、その中でも包囲は特に有効である。
・包囲は具体的にどう実行したらいいか。
包囲は基本的には正面+側面/背面で行う。
前後左右から囲む全周包囲は戦力が分散しやすいため、あまり得策ではない。たとえ全周を包みこんでいたとしたら、主攻を何箇所かに絞る(要はフォーカスを合わせる)のが常道。
正面が何故必要かというと、包囲のために展開しているのを邪魔されないよう、または敵の注意を引きつけ動きを拘束する役が必要だから。
そうやって正面で拘束している間に側面/背面を担当する駒(以後フランカー)はサイド展開/裏取りする必要がある。
この際、目的は包囲しての殲滅なので、相手の退路を塞ぐように行うことが重要。
また、フランカーには単独でキルを取ることは要請されていないので、この裏取りは気付かれてもよい。「単発キルではなく包囲殲滅のための裏取り」ということ。
・包囲した後どうするか
フランカーが敵後衛と見合って1vs1と3vs3を作っているだけではただ戦力を分散したに過ぎないので、それぞれの火力が干渉し合うようにアクションを起こす必要がある。
具体的には、スペシャル等を利用してラインを上げ、相手がまとまったところに、ボムや範囲スペシャル等で蓄積を取ったりして、メインで残党狩りする。
フランカーが相手に全く気づかれてなければ、後衛をキルすることによって人数差を作り、包囲殲滅のきっかけとしても良い。
次に、ワイプアウトを取るための別の戦術として「突破」を説明したい。
ステージや武器編成、時間的な制約により全ての状況で包囲出来るとは限らないため、そうした際に用いられる。
「突破」は敵を倒して穴を開けることでその地点から敵陣になだれこむことと書いたが、具体例にどのような場面で行い、どのような効果が期待されるか見ていこう。
その為に、「局所的な人数」という話をする必要がある。
スプラトゥーンは4vs4で行うゲームだが、ある場所で起きた戦闘に対して4人全員が関わっているケースというのは少ない。少人数の戦闘ではどうしたらどうなるのかを確認しよう。
1vs1:基本五分で、勿論キルしたらアドだが、塗りが強い側は遅延してスペシャルで他の味方に影響を出す等のアドの取り方もある。
1vs2:人数不利だが、相手は人数リソースを割いているため、逆に耐えてるだけでアドになる
2vs1:人数有利だが、人数リソースを割いているため、迅速に処理することが求められる
2vs2:1vs1と同じく五分だが、離脱して敢えて1vs2を作る等選択肢が増える
1vs0:ヘイトを持っていない状況で、逆に行動を起こさないとディスアドになる。カバーの他にも塗り拡げや展開という手段のアドの取り方もある。
この局所的な人数という概念は割と幅広く使えて、この突破みたいに正面1枚しかいないから2枚でなだれ込もうという判断も出来るし、味方が敵陣で2枚のヘイトを買ってるから正面は2枚でこっちは3枚いるから人数有利だからプッシュしようなど、様々な判断の基準に用いることが出来る。
今までのスプラ界隈では「人数有利を作るのが大事!」って話がされてきたと思うが、じゃあ具体的にどう作るのかを話されていることは少ない。キル取れば人数有利を作れるが、そのキルを取る為に人数有利が欲しいし。
それに対して、この局所的人数有利という概念を持ち出すことにより説明できる。
要は味方が1vs2で耐久出来れば残りで3vs2が出来るという訳。
これは則ち、孤立してヘイトを買っている味方というのは、カバーに行くことが必ずしも正解ではないことを表している。寧ろ、カバーに行くと2vs1が2vs2になり局所的人数でのアドを取ることが出来ないため、キルを入れなければ割に合わなくなる。カバーに向かう時間というリソースを払っているため、2vs2対面は微不利から始まるし、カバーキルする前にデスしてしまうと大損になるリスクもある。勿論カバーに行く側に基本ヘイトが向いていないのでそれを活かせればいいが。(しかし、上位帯ではカバーには気づいてないフリをして詰めてきたところを反転したりと、ケアされることもあるため安定しない可能性がある)
なので、孤立している味方は見捨て局所人数の有利な側でアクションを起こすことが良くなるケースというのも結構ある。
勿論、ポジション的に重要な位置を陣取っている場合、「それぞれの火力が干渉し合うようにアクションを起こす」と上述したように、3側が1側の方へカバー火力を飛ばすのは重要である。
話を戻して、突破はどのような時に行うかというと、局所的な人数有利が出来たときである。
具体的にどのように行うかというと、例えばマサバで4vs3で敵は正面と左右にいるとする。ここで、正面の敵後衛は1枚しかいないので、二人で後衛まで詰める。左右の敵は残りの二人が拘束する。こうして敵陣まで食い込んで、その後後衛の位置が甘ければキルをしてもいいし、引かれたら敵陣を経由して残りの左右の敵を味方と挟みにいく。
このように突破を行うと、敵陣深くまで主導権を得れるため、敵を分断することができる。また、敵陣に残った敵に対して包囲を行うことが出来る。また、ラインを上げてからの行動になるため、抑えを高いラインで行うことが出来るという副次的効果もある。
以上の説明のように、突破という概念は別に新しいものではなくて、局所人数有利な地点をプッシュし、その後陣形有利を活かして敵を囲い込む程度のことである。
次に、ワイプアウトを取るための戦術として、「人数有利をスペシャルで拡大する」というものがある。
人数有利になったタイミングで相手に詰めようとしても引かれることが多い。
それで無理に詰めようとしても、チョークポイント(徒歩でしか通行出来ない細い通路で敵陣の防衛拠点)を突破するのが難しかったりする。
また、キルスペシャルに最初の1キルを頼る行為は、その後の連キルに繋がらないと後衛のキルとやってることが変わらなかったりする。
そこで、メイン(や盤面スペシャル)で一キルを取った後に、追撃でスペシャルを吐くことで、連キルを取りやすくすることが出来る。
勿論ホップソナーなどの様に追撃に適さないスペシャルはある。しかし、そういうスペシャルは大抵吐き捨てやすく、メインで1キルを取る土台を作るのに使いやすいという良さもある。チーム単位で、キルスペシャルを追撃キルや抑えでのキル等価値の高い場面で吐けるといいだろう。
以上、長くなったが、チーム単位で連キルを取るための具体的な戦術、「包囲」
「突破」「SPでの追撃」を説明した。今まで、漫然とプレイしていたあなたに、連キルを取ろうという意識とそれを実行するための具体的な行動指針が伝われば幸いである。
ちぎれ魚拓
・スプラトゥーンプレイヤーは裏取りの理解度がまだまだ足りてない。「突っ走ってキルを狙う行動」くらいにしか思ってないでしょ。本来むしろ逆で正面の本陣を通すために裏を釣りに使うことが真髄なのよ。キルを狙ってると思わせること自体が釣り餌。本命はあくまで正面
・裏取りは何よりも正しい。これを否定していいのは真正面から敵全員ぶっ殺せる人だけ。真正面からぶつかって勝てないなら残された選択肢は陣形を広げることしかないからな
・よく「味方がSP溜めてるあいだは実質3vs4」とか「裏取りしてるあいだは前線が足りなくなる」とか言われるけど、それはもうそのとおりなんよ。そして勝つための布石たる行動で一時的に人数不利を作るのは何も間違っていない。その布石が発動する次のターンまで耐えられないヤツが下手なだけ。これが真理
・「負担を然るべきところに押しつけるからこそチームプレイが成立する」んだよ。これはもう全員がハッキリと肝に銘じておくべきこと。その正当な負担を背負いきれないなら、それは適材適所が間違っているかプレイヤーの実力不足と考えて差し支えない
・実際たとえば「インクを回復するヒマすら無い試合」っていうのはあって、皆さんも経験があると思うんですけど、そういうのは味方に一時的な小休止の余裕を持たせることすらできないチーム自体の瑕疵なんですよ。適性のある駒が足りていないか、負担がデカくなりすぎるくらい相手と実力差がある
・「一時的に人数不利を作ってでも布石を打つ」という概念が存在しなかった場合、たとえば「打開で誰も味方の復帰を待たずに動いて各個撃破され続ける」ようなことが発生します
・これ今作でメモリープレーヤー使えるようになってわかったんだけど、がっつり奥に抜けたときでも高確率で相手の誰か1人はガン見してるから、俗説みたく「裏取りすると3vs4になる」なんてことは全然無い。むしろ事実上3vs3とか3vs2になってることのほうが多い
・自リスから敵リスめがけて脇道を走る行為そのものはべつに裏取りってわけじゃあないんだよな。やってることは単なる進軍で、普通にライン上げてる普通の行動。敵が同じとこ進軍してたら普通に表のひとつになるし。もし敵軍全員が前に出てたら結果的に裏になるってだけ 「せっかく道が複数あるんだから各自で分担して使っていきましょうね~」ってだけの話なのかもしれない
・表面的な人数よりは誰がどこにいるかってことのほうが重要。たとえばだけど「自陣に入った敵1人を味方4人で見てる」みたいな状況だと局所的な人数ガン有利が成立していても実態はゴミとしか言いようがない
・「局所的人数有利」というやつは重要なポジションでやるからこそプラスに働くのであって、重要度の低いポジションで人数割いたら逆に「相手にまんまとヘイト取られて実質キルされてるだけ」になるから注意が必要。味方に位置かぶせる免罪符として使っていいワードじゃあない
・局所的に2vs1を作れっていう指南、言ってることは間違ってないんだけど、まあちょっとなんていうか「不親切」だよね。人数五分で2vs1作ったら絶対どっか別のとこ1vs2になるじゃんね
・局所的に2vs1を作ってキルする(と同時に別の場所が1vs2でキルされる)というゲーム観でいくなら復活短縮無い側が圧倒的に不利
・・3vs4+1vs0→耐えてりゃそのうちキル入る・3vs3+1vs1→まあ普通にやっとけばいい・3vs2+1vs2→そのまま正面を押せるなにも難しく考える必要は無い
・敵と向き合っていない状況ってのは休憩時間じゃないからね。「1vs0の勝負を挑まれている」と考えるべき
・これは塗りに関するワザップなんですが、塗り合いの苦手な武器でも誰もいない場所を塗るときは1vs0で100%塗り勝てるんですよ
・「メインで1キル入れたあとSP吐くと強い」とは言うものの、トリトルとかホップソナーを投げたところでカニタンクみたいな追撃キルが取れるわけじゃないんだよね。逆にメインで1キル入るような状況を取り戻すために投げ捨てやすいってのが必殺技タイプのSPに無い良さだとも言えると思う
・メインサブで傷口をつけてそれをジェッパで広げる流れが既定路線でもないかぎり、ジェッパ(だけ)で勝ちにいくつもりなのにペナアップつけてないヤツは普通に存在そのものが戦犯に近い。ジェッパ吐くこと自体が目的にすりかわってる。勝つために使うんだろうが。ジェッパに限らずキルSP全部そうだけど
・メインで倒した相手をウルショやジェッパでリスキルするから強いんであってSPでしかキル取れないなら単なる後衛の劣化よな。当てるの遅いチャーみたいなもん
・スプラシューター以外のウルショは全部ただの上振れ。メイン当ててリスキル目的で吐くためのもの。メイン外してウルショでようやくキル取ってたら間に合わない。というか相手の塗りとSPが間に合うからメイン当てないウルショはマジでクソ弱い